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ストロボの種類4つ。ビジネス用の写真撮影はどのストロボが良いか?

ストロボの種類

 

皆さんは写真撮影の時、ストロボを使用したことありますか?

一言で「ストロボ」といっても何種類かあります。

今回は4種類の代表的なストロボを紹介します。

筆者
佐治 秀保 / saji hideyasu

株式会社ビジネスのかんさつ 代表/オルタナクリエイツ 代表

広告写真家・クリエイティブディレクター
経営戦略コンサルタント・中小企業診断士

プロフィール詳細(ビジネスのかんさつWEB)

▼ストロボの基礎知識は、オンライン動画研修「ビジかんアカデミア」でもご受講いただけます。

 

代表的なストロボの種類4つ

①カメラ内蔵ストロボ

カメラ内蔵ストロボ

 

 

これは見たことあるのではないでしょうか?シャッターを押すとたまにパカっと開いてくるカメラに内蔵されているストロボです。

カメラに内蔵されているので気軽に使えますが、常に正面から当てる光になってしまうため好きな雰囲気にすることは難しいです。また、自動で露光量(光の強さ)が決まってしまうことや、光源が小さいことから、いかにも「フラッシュ焚いて撮りました」的な写真になってしまいます。

 

↓試しに撮ってみるとこんな感じ。手前が明るくて、奥に影がガッツリ出ます。

カメラ内蔵ストロボで撮影

 

ちなみに、内蔵ストロボは比較的エントリーモデルのカメラにしか付いていないため、中級以上のカメラにはあまり付いていませんね。

②クリップオンストロボ

クリップオンストロボ

 

カメラ上部のホットシュー部分に取り付けるタイプのストロボです。いわゆる外付けのストロボですね。

これも一度は見たことのあるのではないでしょうか?例えば結婚式のカメラマンさんや学校写真のカメラマンさんなど、スナップ写真を撮影する際によく使用します。私もたまに使うこともあります。

ざっくり言うと、スナップ撮影する時のためのストロボですので、商品撮影や料理撮影ではあまり使用しません。

 

クリップオンストロボ_角度変える

 

ストロボの角度を変えることができるため、カメラ内蔵ストロボよりは光の方向をコントロールすることができます。例えば室内で上に向けて使うと光を天井にバウンス(反射)させることができるため、少し柔らかめの光を演出することも可能です。

スナップ撮影してくれているカメラマンさんが上に向けてピカッとさせてる場合、「あ、柔らかい光で撮ってくれようとされてるんだな…」とホッコリすると良い表情になるのではないでしょうか?

 

また、①のカメラ内蔵ストロボよりも光量は大きめで、マニュアルで光量の調節も可能です。もちろんオートで光量を調節してくれるモードもあり、センサーで被写体との距離を測って適切な光量を発光してくれるTTL調光という機能があります。

 

ちなみに、ラジオスレーブなどのアクセサリーを使用することでカメラの上部ではなく遠隔でもリモートで発光することができます。

電源はカメラからの電源供給ではなく、単三などの乾電池を入れて使います。

③大型ストロボ(ジェネレーター+ヘッド)

大型ストロボ_ジェネレーター+ヘッド

 

次に、一気に大きくなって大型ストロボです。コマーシャルフォトスタジオなどでよく使用されています。

1200w〜2400Wなど、大容量の光量を調節して発光することができます。

 

ジェネレーターと呼ばれる電源部と、ヘッドと呼ばれる発光部に分かれており、ジェネレーターで光をチャージしておき(光を溜めておき)、ヘッドで発光します。ジェネレーター部分では光量を調節することができ、さらに1台のジェネレーターに3灯程度のヘッドを取り付けることも可能で、それぞれのヘッドで何Wを発光するかという細かな調整も可能です。

略して「ジェネ」と呼ぶことが多いですね。もし「ジェネ」と呼んでいる方がいたら「この人プロかもしれんな」と思っていただいても大丈夫でしょう。

 

ストロボ撮影のメリット6個

 

ジェネレーターの良いところは光のチャージタイムが速いところです。

チャージというのは、一度発光した後、次に発光できるようにジェネレーターで光を溜めておくことで、チャージが完了していないと次の発光をすることができません。大きな光量で発光するほどチャージタイムは長くなります。ジェネは、チャージタイムが④で紹介する「モノブロックストロボ」に比較すると速く、モデル撮影のように何枚も連写して撮影したい場合などは使いやすいです。

チャージが遅いとテンポ良く撮れないのでせっかく良い表情をした瞬間に撮影できないことがあり、ストレスが溜まる場合があります。チャージ時間とストレスの溜まり具合は反比例の関係のようですね。

 

また、光の調光もジェネレーターで操作するため、手元にジェネを置いておけば光量変えたい時にすぐに操作可能です。

 

さらに、万が一ヘッドを倒してしまったりして故障してしまい修理に出す場合も、ヘッドだけを修理に出せば良いので修理代としても安く済む場合があります。(もちろん壊れ方にもよります)

 

ストロボヘッド_発光管フラッシュチューブ

 

また、ヘッドの中に発光菅(フラッシュチューブ)と呼ばれている発光部分があるのですが、その耐久性も④で紹介する「モノブロックストロボ」よりも高いものが使用されているため、長い目で見るとコスパが良くなります。実はこのフラッシュチューブだけでも3万円前後してしまいます。

モノブロックとジェネとどちらにしようか悩んだら、

  • ・大きな光量が必要かどうか
  • ・チャージが速い方がいいかどうか
  • ・撮影頻度や発光数が多いかどうか(毎日のようにモデル撮影するなど)
  • ・手元で調光コントロールしたいか
  • ・導入時にコストをかけられるか

などの観点で検討すると良いでしょう。

④モノブロックストロボ

モノブロックストロボ

 

最後に、モノブロックストロボです。これは、「ジェネレーター」と「ヘッド」が一体化したタイプのストロボです。

③の「ジェネ+ヘッド」がデスクトップ型PCだとしたら、モノブロックはノート型PCといったところです。一体型なのでコンパクトになり、ロケなどの時は重宝しますね。ジェネ持って新幹線に乗るとかはちょっと大変ですし。

 

モノブロックとヘッドの大きさの違い

モノブロックよりもジェネヘッドの方がコンパクトで軽い

 

ただし、一体型なので「ヘッド」だけで比べるとモノブロックの方が大きくて重量もあります。また、調光のコントロールは本体で行わなければならないため、高いところに設置していたら調光するのにいちいち脚立などに登って本体をコントロールしなければならないというデメリットもあります。

 

ただ、最近はBluetoothで繋いでiOSアプリで調光できるという便利なモノブロックもありますので、高い場所など手が届かないところにストロボを設置した場合はスマホでコントロールしても良いかもしれません。アプリをいちいち立ち上げるのもまどろっこしいということもありますが…、ガジェット好きなお客様に結構ウケが良いです。

 

サンスターストロボC4iPhoneアプリ

C4 アプリイメージ

 

モノブロックの光量はクリップオンよりは大きく、300〜400Wほど発光することができるタイプが多くあります。ジェネほどの大光量は出ませんが、フィルム時代でもないので400Wあればおおよそのものが撮れます。逆に400W以上の光量が必要な場合やチャージが速い方が良い場合はジェネにした方が良いでしょう。どれくらい光量が必要かは、「撮りたいイメージ(ライティング・アングルなど)」と「その場の光の環境」によりライティング構成で決めます。

 

③の「ジェネ+ヘッド」よりは購入単価が安いためお求めやすいですが、耐久性や修理となると若干コスパは悪いです。どちらが良いかは使い方次第ということでラインナップされていますね。基本的にロケ用としての使用用途ではありますが、もちろんスタジオで使ってもOKです。

使用目的に合わせてストロボ選びを

今回は4種類ご紹介しましたが、企業内に商用写真撮影用のライティング環境を設営する場合、③「ジェネ+ヘッド」か④「モノブロックストロボ」の2択でしょう。導入の初期コストを考慮すると8〜9割くらいは④「モノブロック」で良いと思います。ですが、使用頻度や目的によっては③「ジェネ+ヘッド」の方が良いこともあります。

 

ビジネス向け撮影ライティング設営&撮影レッスンサービス「サツチク」では、基本的にプランともモノブロックで構成していますが、最初にコンサルをさせていただいた上で、必要でしたらオプションで「ジェネ+ヘッド」に変更も可能です。

 

照明機材はたくさん種類があり、メーカーも価格も特徴もそれぞれなので一般的には分かりにくいかもしれませんが、「サツチク」では企業内の撮影環境構築というビジネス利用を目的とした視点でアドバイスと機材手配・構築および撮影レクチャーをしています。お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

 

 

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